15.武器は強靭な精神力

経営者マインド

~中小企業の経営者の多くは強靭な精神力の持ち主です~

 中小企業の経営者は一人で様々なことをやらなければなりません。だから経験や知識など多くの武器が求められます。その武器は社員の生活を保証し、取引先に対する責任を果たし、社会に対して持続的に価値の提供をしながら、激しい競争社会の中で生き残っていくためのものです。

 ここで改めて経営者にとって必要な武器について考えてみましょう。

 まずもって経営者には明確で揺るぎのない経営理念が必要とされます。次いで論理的な思考力、指導力、情報収集とその活用、決断力、そして数字に強いことなどが求められます。

数字に強い人のことを計算が速い人のように思いがちですが、そうではありません。

数字に強い人とは単に計算が速いだけではなく、数々の経営にまつわる数字の持つ意味が解る人のことです。

 まだあります、人を思いやれる感性の持ち主でなければならないでしょう。そうでなければ人がついてくることはないでしょう。

そのうえで学び続ける姿勢の持ち主であり、忍耐強い人でなければなりません。

 それらのことを考え合わせると経営者オールマイティでなければならないようです。

 これですべてでしょうか。いや言い残していることがあります。

経営者の武器で忘れてならないもの、それはコミュニケーション能力です。

誰が聞いても理解しやすい話し方、説得力のある話し方が必要です。

説得力のある筋道立てた話ができる人です。

そのためには論理的な思考ができる人であるうえに、因果関係を考えられる人でなければならないでしょう。「結果にはそれにふさわしい原因があり、原因にはそれにふさわしい結果が生じる」ことを理解できなければならないのです。

ここまで話せば経営者としての条件はすべてそろったと思われるでしょう。

忘れてはいけない大切な条件がまだあります。

それは強靭な精神力です。

絶えることのない変化の中で決断をし続けるパワー。いかなる困難が訪れようとも逆境をバネにして乗り越える使命感。そしてある時は挫折さえも成功への原動力に変える精神力は経営者であればこそだと思います。

これら経営者に求められる多くのことを考えると、経営者になることに対して怖気づいてしまいそうです。

それでも経営者の道を歩きたいと思うのはよほどの向こう見ずなのでしょうか。

いいや、そうではありません。

いかにハードルが高かろうが、いかにハードルの数が多かろうがそれらをものともせず挑戦したいのはハードルを超えたその先に輝かしい夢があるからです。

その夢はある時は身近に見えますが、ある時は途方もなく遠くに見えるものです。

この夢の実現のためにはさまざまな課題をクリアしななければならないことは当然のことです。それほどまでに「夢」は尊く貴重なものなのです。

最後に触れておきたいのは「起業家」とも呼ばれる「創業経営者」の条件です。

およその創業経営者は「野心」や「冒険心」の持ち主でしょうがそれに加えてオールマイティでなければなりません。

考えても見てください。色も匂いもない、姿や形も見えない、まったく何も無いところへ人々の力を集めて経済活動を起こし、人々に価値や満足を提供するある意味で「怪獣」みたいなものを作り出すのです。あるのは夢とビジョン、ただそれだけを携えて果敢に行動を起こすのです。そうです。「無」から「有」を生むのです。

それこそが言い出しっぺの創業者だからこそ湧き出る強靭な精神力なのではないでしょうか。

稀には苦労を苦労と思わない楽天的な性格の人もおられるでしょう。中には上げ膳据え膳で周囲がおぜん立てしてくれる恵まれた人もいるかも知れません。

しかし、多くの創業者は夢やロマンを追求するために辛酸をなめながらも身を削るような思いで幾多の試練を乗り越えてきたのです。

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