18短期経営計画を5年分積み重ねても中長期経営計画にはなりません

変化の激しい時代を乗り切るためには中長期の経営計画書を持つことが大切です。
航海するのに海図を持たないことに等しいと言えるでしょう。ます。
経営計画書を作成することはムダな努力を省くことに繋がります。
経営計画書は中長期のものを毎年作成することをお奨めします。その理由は経営を5年か
ら10年先まで展望しながら経営をしてほしいからです。
高い場所から見下ろすように経営の全体像を広い視野からとらえて欲しいのです。
ふつう長期は5年から10年、短気は1年(単年度)を指します。
短期経営計画書ではいくら精緻なものでも近視眼的な発想しか生まれません。
単年度の計画では夢やビジョンさえ思い浮かばないのが普通でしょう。
5年から10年後の社会的変化や消費者動向等を予測したうえで、そのときのわが社の到達点と、そこまでの道筋を余すところなく言葉と数字で表現しすることが中長期経営計画書になるのです。
「長」と「短」の違いに過ぎないようですが「長期計画」はプランであるが、「短期計画」はプロジェクトつまり課題に過ぎないという説もあるくらいです。
私がご指導申し上げて成功した例をお話ししましょう。
ここではA社としておきましょう。5年後10年後の社会的変化の予測を立ててそれに対応した戦略と計画を立てようとしましたがなかなか容易ではありませんでした。そこでA社では仮説を立てたのです。
それは、5年後に社員の給与を現在の2倍にしなければ良い人材は定着しないであろうし、人も集まらないであろうという仮説をたてたのです。
つまり現在の1人当たりの人件費を2倍にしたとして、今の純利益を確保するためにはいくらの粗利益高を得なければならないのか?
現在の社員数で同じ粗利益高を得るには労働生産性をいくらにしなければならないか?
仮に粗利益率が同じであるならばいくらの売上高を上げなければならないのか?
そのためにはどのような商品構成にしなければならないのか?
その時点での労働分配率をいくらに抑えなければならないのか?
それらの実現のためにはどのような教育・訓練が必要か?
そのためにはマニュアルやルール等のシステムをどう変更すればよいのか?
コントローラーやエデュケーターの役割は誰にするのか?
それらのタイムスケジュールは誰が立てるか?
これら個別の計画を立てることから始めたのです。
やってみればできるものです。
この会社は最初のうちは悪戦苦闘の感は免れませんでしたが、徐々に軌道にのり今では成長企業の仲間入りをしています。

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